漫画村運営者星野ロミ氏の主張の文字起こし

2021年6月2日に漫画村の運営者星野ロミ氏に対する有罪判決がくだされ、星野氏は刑に服しました。服役を終えた後、無罪を主張する星野氏は2023年9月29日に再審請求しました。

この記事では、再審請求直前に彼がTikTokに投稿した動画を文字起こししています。

漫画村事件地裁判決(福岡地方裁判所令和3年6月2日判決)

再審請求直前の星野ロミ氏の主張

@romihoshino1 絶対に勝ちます見守っていてください。#漫画村 #星野ロミ #法律 ♬ オリジナル楽曲 - 星野ロミ【漫画村】

 

 

漫画村の裁判をやり直すことになりました。どういう経緯で再審請求になったかっていうと、

検察が漫画村の事件でなんていうふうに証拠を出したかっていうと、「漫画村は違法のアップロードサイトである」「だから有罪にしろ」「四年半求刑」「お金もたくさん取ったれ」みたいな感じで求刑してきたんですよ。
ただ、俺は最初取り調べの時とか、税金泥棒とは話せないんで黙秘してたんですよね。で裁判が始まって初めて「実は漫画村はアップロードサイトじゃありませんでした。イェーイ」みたいな感じで行ったら、検察がすごい焦ったんですよ。
それはなんでかっていうと、もし漫画村がアップロードサイトじゃなかったらどうなっちゃうのかっていうと、検察が書いた起訴状っていうのがあって、その起訴状の範囲でしか人を裁くことができないんですよ。そこに「漫画村はアップロードサイトだ」って書いちゃったんで、もしアップロードサイトじゃなかったら、仮にもし俺が別の犯罪やってたとしても、起訴内容とあってなかったらその時点で無罪なんですよ。だから検察は焦ったっていう流れなんです。
でまぁ一年ぐらいそういうふうに勾留されつつも耐えて、検察はもうアップロードサイトじゃないっていうのを覆す証拠を提出できなかったんですよ。それで裁判の終盤になってやっと「漫画村は別の方法を使ったサイトである」っていう風に起訴状を変えたんですよ。「いやいや おいおい」ってなるじゃないですか。
そんな一年も勾留しといて「間違いでした」って、舐めてんのかってなるじゃないですか。でその時点でも裁判所が保釈を許可しなかったんですよ。
どうして裁判所が保釈を許可しなかったかっていうと、俺の他に共犯が三人ぐらいいて、その三人の共犯は俺とは別で審議が進められて裁判も終わっちゃってたんですよね。でそっちの方では「漫画村は違法アップロードサイトです完」みたいな感じで終わってるんですよ。だから裁判所としてはもし俺のやつ認めちゃうと「そっちの三件どうなってんだ」ってなるんですよね。だから要は口封じしようとしたのかなと。

まあ一応起訴状の中では、ワンピース一話とキングダム一話をアップロードした疑いと。で漫画村自体は完全にアップロードのサイトだから、このサイトで稼いだ収益、バレた分で8000万だか6000万ぐらいを隠してたっていう別件を立てられて、組織犯罪処罰法違反っていう、要はマネーロンダリングですよね。でそれで二件起訴してきたんですよ。

合計四つ起訴はあるんですけど、大きく分けて著作権マネーロンダリングの二件。で最初俺が黙秘してたんで、著作権の方で終わった後にマネーロンダリングで起訴したんですよ。でそれの後に俺が話を始めたんで、もしじゃあこの俺は「漫画村を合法だと思って作りました」って言われたら、漫画村で稼いだお金の方を隠す理由がなくなっちゃうじゃないですか。だから検察としては何が何でもこのサイトはアップロードだっていうふうな証拠を作りたかった。
じゃないともしこれが「今までにないやつで著作権法を掻い潜るサイトを作ってました」って言われちゃったら、じゃあこっちのマネーロンダリングが成立しなくなっちゃうんですよ。
でまぁ結局立証できなくて「漫画村、全体的に見て新しい技術を使ってたサイトでした」っていう風に言ったんですよ。だからもし仮に著作権の方、何かしらの原因で有罪になったとしてもこっちは崩れるっていうふうに、もう立証はできないような状況まで持ってったんですよ。

で結論から言うとどういう風になったかっていうと、「漫画村は新しい技術使ってても違法だ」。まあまあまあまあ、どうせ法律で戦っても勝てないと思ってたんでそこはまあいいでしょうと。
じゃあこっちのお金を隠した方はどうなんだってなるじゃないですか。だって新技術を使って著作権判例がないやつをわざわざ自分で調べて作り上げたサイトで、じゃあ何のためにお金を隠したんだっていうのを検察はアップロードだと思って起訴してしまったから、立証してないんですよ。
だからもし俺が隠したいと思うんだったら、アップロードして悪いことしてるっていう前提が必要なんですよね。それを立証しないまま起訴しちゃったんで。

まあ結論から言うとそのお金を俺が隠したらしいです。今まで誰もやったことなくて「新しい著作権を掻い潜るようなシステムで作りました」って言ってる奴が、そのお金を隠した、お金を隠したって言うんだったら、なんで隠したのか立証してもらわないと俺もわかんないじゃないですか。
まあ正直、検察が出した証拠で理屈をつけて有罪にするのって無理だったんです。だからお金を俺が隠したって部分については触れられないというか、判決にもなんで隠す理由があったのかとかは書いてないんですよ。
結局著作権マネーロンダリング合わせないと刑務所に送ることができなかったから両方有罪にしないといけなかったんですけど、起訴状に書かれた以上は人を罰することができないんです。
ワンピース一話とキングダム一話、漫画村って全体見たらすごい悪に見えるかもしれないけど、キングダムとワンピースってその中のこんなちっちゃい一部じゃないですか。起訴状に書かれたのその二つなんで、それだけで刑務所に送るのは絶対に無理だった。だから別件を作ったんです。
でこっちのアフィリエイトサイトっていう、要はアフィサイトの収益で犯罪収益だっていうのも初判例なんですよ。それを海外にお金隠したっていうのも初なんですよ。だから著作権の方は検察は最初知らなくて、アップロードだと思い込んでるから、こっちのアフィリエイトサイトのお金を隠したっていうところだけ新判例で持っていけば刑務所に送れるって踏んで起訴したんですよ。
そしたらこっちの方が新技術でしたって言われたから、新技術のリバースプロキシって技術のやつで新判例一つ目。具体的に言うとここ三つ新しい新判例出てるんですよ。リバースプロキシの中で三つなんで、一つってカウントして。
でそのお金をアフィリエイトサイトの報酬を隠したと。著作権で捕まってる人はたくさんいるんですけど、そのサイトの収益を隠したので起訴されてる人は俺以外にいないんですよ。それで一つ。
で海外の銀行口座にそのお金を送って隠したと。それも一応自分が認めてる事件では有罪になったのがあるらしいんですけど、否認事件では初らしいですね。だから少なく見積もっても最低三つ。多く見積もると六個とか。そういうレベルで初判例だらけ。
プラス理屈が通じないと。じゃあなんでそのお金隠したんっていう説明もないし。

あと物証もあったんですよね。無罪になる物証があって、それがどういうのかっていうと軽く説明すると、まあ要はアップロードしたって言われてて、そのアップロードじゃない証拠が検察の出した証拠の中に入ってたんですよ。でも検察はアップロードだって思い込んでるから、そのリバースプロキシっていう新技術を使った時のみに起きる現象を気づかないで裁判所に提出しちゃったんですよね。それを俺に「いやこれ新しい技術の時にしか起きない現象だよ」って言われて、検察はなんて言ったかっていうと「その現象が起きたのはたまたまです」と。で裁判所が認定したのは「そうだねたまたまだね」と。いやいやいや、たまたまって何みたいな。
だからカルロスゴーンが逃げた時、「日本の司法はまともじゃない」って言ってたじゃないですか。日本側はそのカルロスゴーンの主張に対して確実なものだけを起訴してるから、「有罪率99.9%なんですよ」って言ってる。これ真っ赤な嘘じゃないですか。
じゃあ今からでもいいんですよ。俺が嘘言ってるって思う人は判例の方を裁判所から見れるんで、そこで今の話と照らし合わせて俺が嘘ついているかをちゃんと見てください。
正確にはたまたまじゃなくて何かしらの原因、ちょっと覚えてないですけどそういう感じの表現で言ってます。何かしらの原因でそれが起きたと。だから結局立証するためのこういう根拠があって有罪ですって言うんじゃなくて、まぁたまたまそれが起こったから起訴がそのまま認められて刑務所行きになりました、っていう話なんですよ。

ここでまぁ一応裁判編は終わりと。その後刑務所に行くんですけど、でここから裁判終わった話。
結局その新証拠で裁判所が「たまたまその現象が起きたから起訴したやつはアップロードだ」って言い出したのを、もう出て数日後ぐらいに専門家に持っていったんですよ。「これ裁判所にこう言われたんですけど判定してください」って言ったら、「そんなたまたまは起きません」っていう結論をいただいて、それをまとめて、まあいろんな人に話聞いて、弁護士と話しして、それでやっと資料がまとまったので今回再審請求をするっていう流れになりました。
そもそもたまたまとか、何かしらの原因で人が有罪になってる時点でおかしいんですけど、もう推定有罪どころじゃないですよね、無罪を証明しても有罪になるんだから。
だからこうやって表に出てきてツイッターとか始めたし、TikTokとかYouTubeとかインスタとか表に出て色々やってる。結局声を上げられない人って無視されるので、そのために表に出てきたってのが本音なんですよ。
そもそもの話、憲法とかに書かれてないことで人を罰することってできないんですよ。だけど日本の法律って結局法律で書かれた文章を拡大解釈して人を有罪にしてるんですよね。これってもう正直普通の先進国からしたらありえない話で、だって書かれてること以外のことやって罰せられるって、何を拡大されるかわかんないじゃないですか。
でもそんなことしてたらもう政府の気に入らない人間なんて簡単に潰せちゃうじゃないですか。例えば路上でジュースを飲んではいけませんという法律があったとして、建物の敷地内、一応エントランスのところで飲んでたらいきなり逮捕されて、「道路から見えるところは道路とみなす」って言われて有罪になったらたまったもんじゃないじゃないですか。そういう感じの適用の仕方をしているのが今の日本なんですよ。もし漫画村が悪だっていうんだったら、法治国家としてはちゃんと法律をアップデートして、そして捕まえるべきだと思うんですよね。
そもそももう理由も誰も知らずお金を隠したってことになってたりとか、そういう物証を隠されたりというか、たまたま現象が起きたって言われて有罪になってるんで、そういう問題ではないですけど、一番基本になるのはそういうところですね。

今までこうやって長々話してきたんですけど、正直再審請求ってすごいハードルが高いんですよ。こんだけ無茶苦茶なことやってても再審請求って通らないのが普通なんですよね。だからそうしないためにこうやって発信もしてるし、記者とも連携してるし、SNSでも情報パンパン出していくと。みんなが見ている前で同じ判決同じ棄却とかできるの?っていうのが問いですね。
でまぁもし今回そのハードルを超えて超えて超えまくってなんとか再審請求に持ってって無罪を取れたとしたら、もしかしたら日本の司法の形が変わるかもしれないです。なのでそれの他にも再審請求とやると検察とかから目つけられたりするんで何されるかわかんないんですよね。だって根拠もなく刑務所に送るような奴らですよ。
なので俺から目を離さないでください。何かしらの決着がつくまで無罪を取れるように頑張りますけど、それまで目を離さず応援していただけるとありがたいです。